2011年1月8日土曜日

新春展覧会

昨日今日、自分自身に気持ちを入れる意味を込めて展覧会を見に行きました。
昨日は大阪なんば高島屋で木村盛伸先生の作陶60年記念展。
僕の友人である木村展之氏の父上でもありますが、ここは陶芸家として、
やはり京都の伝統工芸を代表する、重鎮として、
久しぶりに展覧会を拝見することができて、うれしかったです。
僕たち、工芸の世界、とくに日本の伝統のなかに属している「やきもの」の
世界は世代の連携というものがあります。
今は少し希薄になった感じもしますが、
それはそれで大切なものでもあると感じます。
それが血統であっても、そうでなくても、
時代を継承していく義務があるはずです。
そうして日本の「やきもの」は時代を受け継がれて来たはずです。

今日、楽美術館へ当代の還暦記念展2を拝見してきました。
楽家伝統をある意味ひっくり返した当代の茶碗は
今や誰も追従を許さない域に達していると思います。
茶碗に関しては、現代は当代意外にはないと思う。
茶の湯の世界の「茶碗」という、日本文化固有の世界を叙情的に、
あるいは激昂で表現できる人は、他にはない。と僕は感じます。

僕も茶碗は好きで作りますが、
日本の「やきもの」に関わる以上、避けては通れないし、
いろいろ見て、聞いて、感じて、今思うことは、
「表、裏、内、外」、すべては「人の精神」に尽きるのかな、と。

そういう意味でも、今や情報が世界中を網羅する時代、
コンテンポナリーな「やきもの」より
トラディショナルな「YAKIMONO」が
これからの時代を世界へ駆け抜けていくと思うのだが、どうだろう。